2026年度の申請に対応しています
『ストレスチェック制度』は2015年12月1日から、常時50人以上の労働者を使用する事業場に義務付けられました。
従業員50人未満の事業場には、まだストレスチェックの実施義務はありませんが、2028年までに50人未満の事業場も「努力義務」から「義務」へと変わります。
そして、この『ストレスチェック制度』
2026年度の健康経営優良法人の評価項目にあることをご存知ですか?

Sailing Dayの羊一です。
今回は、健康経営優良法人の認定項目にある『50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施』について、健康経営優良法人2026の認定要件と照らし合わせながらわかりやすく解説します!

1.ストレスチェック制度とは?
『ストレスチェック制度』とは、従業員のストレス状態を定期的にチェックすることで、心の健康を守るための制度です。
従業員のストレスがたまると、仕事のミスが増えたり、体調を崩したり、最悪の場合はうつ病などのメンタル不調につながることもあります。そうなる前に早めに気づいて、対策をとることがストレスチェック制度の目的です。
この制度は、2015年12月1日から「労働安全衛生法」により義務化され、従業員が50人以上いる事業場では、毎年1回ストレスチェックを実施することが法律で定められています。

ストレスチェック制度の詳しい実施方法はこちらをご覧ください。(参考:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル)
2.健康経営優良法人とストレスチェックの関係
冒頭で、2028年までに50人未満の事業場も「努力義務」から「義務」へと変わります。と話しましたが、健康経営優良法人認定制度では、もうすでに、中小規模法人にもストレスチェックを実施するよう求めています。

健康経営優良法人認定制度の内容を理解していきながら見ていきましょう!
(1)健康経営優良法人認定制度とは?
そもそも、「健康経営優良法人認定制度」はどんな制度なのか?
もう一度確認していきましょう。
「健康経営優良法人認定制度」は経済産業省が健康経営の取り組みをする企業を応援するために、2016年に作られた評価制度です。
健康経営優良法人認定制度とは、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから社会的な評価を受けることができる環境を整備することを目的に、日本健康会議が認定する顕彰制度です。
本制度では、大規模の企業等を対象とした「大規模法人部門」と、中小規模の企業等を対象とした「中小規模法人部門」の2つの部門を設けています。
「健康経営優良法人」に認定されると、「健康経営優良法人」ロゴマークの使用が可能となる他、自治体や金融機関においてさまざまなインセンティブが受けられます。

つまり、「外部からだと分かりにくい健康経営を“見える化”して、社会から高い評価を得られるようにしよう」ということ。
自治体・金融機関からの優遇や、採用力強化へつながるなど、さまざまなメリットがあります。
(2)認定されると具体的にどうなるの?
『健康経営優良法人』に認定されると企業にとって様々なメリットがあります。
①企業イメージUP
認定ロゴマークの使用が可能になり、取引先や求職者からの評価UPが期待できる。
②人材確保・定着
従業員の満足度UPによる離職防止、優秀な人材の獲得に繋がる。また、採用活動のアピールポイントになり、応募率の増加が見込める。
③生産性UP
従業員の健康状態が改善し、集中力や業務効率がUPして、企業全体の生産性UPに貢献する。
④金銭面のメリット
金融機関による低利融資、保険会社による保険料割引など、インセンティブが受けられる。
⑤医療費・労災コスト削減
日頃からの健康づくりや予防意識で従業員の病気やケガが減り、医療費や社会保険料の削減、労災リスクも減る。
(3)健康経営優良法人の認定要件
「健康経営優良法人2026」(中小規模法人部門)の申請期間は2025年8月18日〜2025年10月17日です。
認定結果は、2025年3月中旬に発表されます。毎年その時期に行われる予定です。

(参考:健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件より)
(4)ストレスチェックは必須項目なのか?
結論から言うと、中小規模法人部門のストレスチェックは2025年現在、必須項目ではありません。
ですが、健康経営優良法人の認定、特に「ブライト500」や「ネクストブライト1000」を目指すなら、導入しておいた方が圧倒的に有利です。
また、2028年までに50人未満の事業場にもストレスチェック実施が義務化になります。(参考:産業保健に関する情報サイトさんぽみちより)

早めに導入しておいたほうがベストです。
(5)必須項目(2026年度現在)
健康経営優良法人認定制度の認定要件の中には、【必須項目】と【選択項目】があります。

まずは【必須項目】から見ていきましょう!

(参考:健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件より)
【必須項目】
◎健康宣言の社内外への発信(Q6)
(健康宣言しているよーとホームページに載せたり、社内メールなどで発信する)
◎経営者自身の健診受診(Q7)
(社長自らが健康診断を受ける)
◎健康づくり担当者の設置(Q8)
(担当者がどのようなことを実施しているかも問われます)
◎(協会けんぽの求めに応じて)40歳以上の従業員の健診データの提供(Q9)
(40歳以上の社員の健康診断のデータを提出できる体制を作っておく)
◎健康経営の具体的な推進計画(Q10)
(どんな目標を立てるか、どうやって実行するか、いつまでにやるかを具体的に決めておくこと)
◎受動喫煙対策に関する取り組み(Q28)
(タバコを吸わない人がタバコの煙で健康を害さないように、ちゃんと対策しているか)
◎健康経営の取り組みに対する評価・改善(Q29)
(取り組みの結果をふり返る、うまくいかなかったらやり方を工夫する。こういったPDCAサイクル、計画→実行→評価→改善を回すことが大事)

この必須項目は確実にクリアしておきましょう!
(6)選択項目(2026年度現在)
選択項目には、①〜⑰までの項目があり、それぞれ「◯項目以上達成する」という条件があります。

(参考:健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件より)
①定期健診受診率(実質100%)
②受診勧奨の取り組み
③50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
①〜③のうち2項目以上達成する
④管理職または従業員に対する教育機会の設定
⑤適切な働き方実現に向けた取り組み
⑥育児または介護と就業の両立支援に向けた取り組み
⑦コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み
⑧私病等に関する復職・両立支援の取り組み(⑮以外)
⑨女性の健康保持・増進に向けた取り組み
⑩高年齢従業員の健康や体力の状況に応じた取り組み
④〜⑩のうち2項目以上達成する
⑪保健指導の実施または特定保健指導実施機会の提供に関する取り組み
⑫食生活の改善に向けた取り組み
⑬運動機会の増進に向けた取り組み
⑭長時間労働者への対応に関する取り組み
⑮心の健康保持・増進に関する取り組み
⑯感染症予防に関する取り組み
⑰喫煙率低下に向けた取り組み
⑪〜⑰のうち4項目以上達成する

赤線の部分は、項目が新しく追加されたり、変更になった部分です。
ちなみに、ブライト500・ネクストブライト1000は①〜⑰のうち16項目以上達成することが条件です。
1つでも多く達成できるようにしましょう。
3.ストレスチェックの申請時のチェック項目
1つ目
★Q13.労働安全衛生法に定められたストレスチェック制度に従ってストレスチェックを実施していますか。
◆労働安全衛生法に定められたストレスチェック制度に従って行われていないものは認められません。
ストレスチェック制度の実施手順の概要を記載しておりますので、各種ガイドライン等をご確認の上、お答えください。
<参考:厚生労働省 ストレスチェック制度導入マニュアル>
注意事項
◆ストレスチェックの実施者は医師、保健師または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士
もしくは公認心理師である必要があります。
◆2025年度の実施が完了している場合は2025年度の状況を、完了していない場合は2024年度の状況をお答えください。
2025年度で回答する場合、申請日までに「本人への結果通知」まで完了していれば「実施」とみなします。
◆ストレスチェックの実施が当分の間努力義務とされてきた労働者数50人未満の事業場についても、令和7年5月14日に公布
された労働安全衛生法の改正法により、公布後3年以内に政令で定める日から、ストレスチェックの実施が義務となります。
(参考)労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律について
2つ目
SQ1.(Q13で「1」とお答えの場合)
ストレスチェックの実施に際して外部の事業者を利用している場合、その委託事業者名をお答えください。(1つだけ)
-
委託事業者名:
3つ目
SQ2.(Q13で「1」とお答えの場合)
2025年度のストレスチェックの実施結果についてお答えください。(それぞれ1つだけ)
◆集団分析・職場環境改善については、事業場規模に関わらず、実施が努力義務とされています。
◆ただし、集計・分析の単位が 10 人を下回る場合には、集団ごとの集計・分析を実施した実施者は、集計・分析の対象となる
全ての労働者の同意を取得しない限り、事業者に集計・分析の結果を提供してはならないものとされています。
(参考)
心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき
措置に関する指針
(a) 集団分析の実施
(b) 職場環境改善
4つ目
SQ3.(SQ2(b)で「1」とお答えの場合)
具体的にどのような職場環境改善を行っているかを教えてください。
(1)労働安全衛生法に定められたストレスチェック制度とは
ストレスチェックの実施者は医師、保健師または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士
もしくは公認心理師である必要がある。
ストレスチェック導入の際にはしっかりとした体制を整える準備が必要です。ステップ①〜⑨にのように準備・実施をしましょう。
ステップ①
目的をはっきりする
「社員の健康を守りたい」「健康経営の認定を取りたい」など、導入する理由を最初に整理し決めておく。
その内容を従業員にも周知する。
ステップ②
実施の体制を決める
ストレスチェックは、医師・保健師など専門の資格を持つ人が「実施者」として必要です。
社内にいない場合は、外部に委託する。
ストレスチェック担当者を決める。
ステップ③
質問内容を決める、もしくは、外部の委託業者を決める
⬇️質問内容を決める際はこちらを参考に。
職業性ストレス簡易調査票(57項目)(出典:厚生労働省より)
⬇️委託業者を決め流歳はこちらを参考に。
外部機関にストレスチェック及び面接指導の実施を委託する場合のチェックリスト例(出典:厚生労働省より)
ステップ④
実施方法を選ぶ
紙で実施、もしくはオンラインで実施。
従業員それぞれにに合わせて選択制にするのもあり。
ステップ⑤
回収・評価をする
実施者もしくは担当者が、回答内容が見えないように封筒などに入れるなどして回収し、高ストレス者の選定をする。
⚠️第三者や人事権を持つ職員が、記入・入力の終わった調査票を閲覧してはいけません。
ステップ⑥
本人に結果を通知
結果は実施者から本人に通知する。
高ストレス者には通知をする際に、面接指導の対象者であることを伝え、申し出るよう勧奨する。
ステップ⑦
医師による面接指導の実施
産業医資格を有する医師が望ましい。
従業員の状況によっては専門医療機関への受診勧奨が必要な場合もあるので、メンタルヘルスに関する知識を持っているのか、確認するといい。
ステップ⑧
就業上の措置を実施
対象者本人の同意のもと、事業者に医師との面接結果などを提示し、事業者は就業制限や要休業など、プライバシーに配慮しつつ従業員に合わせた措置の実施をする。
例えば、就業制限(労働時間の短縮・就業場所の変更)や、要休業(休暇または休業により一定期間期間勤務させない措置)などを講じる。
ステップ⑨
集計・分析
対象者が10人以下の場合、個人が特定される可能性があるため、対象者全員の同意がないと集計・分析結果は事業者に提出できません。同意が得られない場合は特定されない方法で事業者に提示します。
【個人が特定されない集計結果の例】
・ストレスチェックの総合点の平均値
・仕事のストレス判定図の提示
また、分析結果は経年変化を見るために5年間保存しておくことが望ましい。

ストレスチェックは単なる“アンケート”ではなく、従業員と会社、どちらにとっても早めに気づき予防できる仕組み(システム)です。しっかりと段階を踏んで実施し、従業にとっても事業者にとっても居心地の良い職場環境にしていきましょう。
5.まとめ
◎ストレスチェックは「中小規模法人部門」で必須項目ではない(2026年度現在)。ただし、2028年度までに従業員50人未満もストレスチェックが義務化するため、早めに導入するべき。
◎ストレスチェックは、評価項目①〜③のうちの1つに含まれ、2項目以上の達成が求められる。
◎健康経営優良法人認定制度は、企業の健康経営の取り組みを見える化し、社会的評価を高める制度。
◎認定されると、企業イメージ向上・採用強化・生産性アップ・融資の優遇など多くのメリットがある。
【必須項目】
◎健康宣言発信・経営者健診受診・担当者設置・健診データ提供・推進計画・受動喫煙対策・評価改善の7つ。
【選択項目】
◎①〜⑰まであり、所定数以上の達成が必要(ストレスチェックもこの中に含まれる)。
◎ブライト500・ネクストブライト1000に選ばれるには、選択項目の17項目中16項目以上達成が必要。

「健康経営優良法人」の認定に、ストレスチェックはいま現在必須項目ではありませんが、導入しておくに越したことはない。ということです。
項目をなるべく多く達成し、「健康経営優良法人」の認定目指して頑張りましょう!


