なぜ徳川家康は、江戸ではなく“日光”に祀られたのでしょう?
日光東照宮には、
わざと未完成にした陽明門
実は8枚ある三猿
裏側まで見るべき眠り猫
など「知らないと通り過ぎてしまう見どころ」が数多くあります。
そして面白いのが、日光は“到着する前”から始まっていること。杉並木が続き、男体山が見えてくるころ、ドライブの景色そのものが少しずつ変わっていきます。

こんにちは!かおりです。
今回は、日光へ向かうドライブの楽しみ方と、日光山内を効率よく巡るポイントを実体験をもとに紹介します!

1. 蓮田から日光へ|東北道を走る“歴史のドライブ”
(1)久喜インターから東北自動車道へ|“最後の難所”と家族の記憶
蓮田を出発し、久喜インターから東北自動車道へ。
首都圏と東北をつなぐ、全長約680kmの大動脈です。1960年代から整備が進められた東北自動車道ですが、北東北の山岳区間は難工事として知られていました。
代表的なのが、秋田・青森県境にある「坂梨トンネル」。このトンネルを最後に東北自動車道は全線開通しました。当時の技術では大きな挑戦だった区間です。

こんにちは!かおりです。
私はその山間で生まれ育ち、祖母は長年、トンネル工事の作業員を支える飯場(はんば)で働いていました!だからなのか、こうして東北道を走っていると何気なく通り過ぎる高速道路にも、たくさんの人の暮らしや時間が重なっているんだなと感じます。
(2)関東平野へ|加須と鯉のぼりの町
東北道を北へ走っていると、少しずつ景色が開けていきます。

畑には大きな葉っぱが目立ちます、、、なんだかわかりますか?


…実はこれ、里芋の葉っぱなんです!
埼玉は全国でも里芋の生産が盛んな地域で、特にこのあたりの水はけのよい土壌や、冬でも比較的温暖な気候が栽培に向いています。

このあたりから、関東平野らしい風景が続いていきます!
途中で見えてくる「加須(かぞ)」という地名。なかなか一発では読めませんよね。
実はこの「加須」という名前「河洲(かす)」=川の中州が由来という説があります。利根川など多くの川に囲まれた、水の豊かな地域だったことから、そう呼ばれるようになったとも言われています。そのため農業も盛んで、特に麦づくりが発展したことから、“加須うどん”として知られる手打ちうどん文化も根付いていきました。
さらに加須は、“鯉のぼりの町”としても有名。毎年5月ごろには巨大なジャンボこいのぼりが掲げられ、埼玉の春の風物詩になっています。

高速道路を走っているだけでも、こういう“土地ごとの個性”が少しずつ見えてくるのが、ドライブの面白さだと感じます!
(3)佐野サービスエリア|“途中なのに満足度が高い”佐野ラーメン
東北道で休憩するなら、やっぱり立ち寄りたくなるのが佐野サービスエリア。

ここでのお目当てがなんといっても「佐野ラーメンです」!

青竹打ち特有のちぢれ麺に、あっさりした醤油スープ。派手さはないのに「これでいい」ではなく“これがいい”と思える一杯です。

佐野サービスエリアが近づいてくると「食べる?どうする?」みたいな空気になるんですが…結局みんな、佐野ラーメンの誘惑に負けます(笑)
(4)宇都宮から日光へ|杉並木と男体山が見えてくる道
宇都宮を過ぎると東北自動車道から分かれ西の方向、日光宇都宮有料道路へ入ります。ここから先は、一気に“日光ドライブ”らしくなってきます。

前方には男体山。
今市あたりまで来ると、杉並木が続く景色へと変わっていきます。



ここで豆知識!この杉並木、実は“日光東照宮へ続く歴史の入口”なんです!しかも面白いのが、ただ1本の道ではなく、昔の人たちが日光へ向かうために使っていた“複数の街道”に沿って続いていること!
- 日光街道|江戸・日本橋から日光へ続く道
- 例幣使街道|京都から使者が日光へ向かった道
- 会津西街道|会津と江戸を結んだ道
日光杉並木は、こうした歴史ある道に沿って続いています。全長は約37km。世界一長い並木道として、ギネス認定もされています。
徳川家康が日光東照宮に祀られたことで、“東照宮参拝の道”としてさらに重要な街道になりました。
江戸時代に松平正綱(まつだいら まさつな)が、強い日差しや風雨から旅人を守るために植えたものだと伝えられています。
日光杉並木街道は「特別史跡」と「特別天然記念物」の二重指定でも有名な、特別な並木道です。
実はこの杉並木、今も“守られている風景”なんです。「日光杉並木オーナー制度」という取り組みがあり、杉1本ごとにオーナーとして保護活動を支援できます。“見る観光地”だけでなく、“未来へ残す観光地”でもあります。(参考:栃木県公式ホームページより)

杉並木を抜けると、日光山内へ入ります!
2. 日光市内、いよいよ世界遺産の中心へ
(1)神橋・大谷川で“日光に入る”
その入口になるのが、神橋(しんきょう)。
橋の下を流れる大谷川(だいやがわ)の音と、山の気配。

不思議なんですが、ここを渡るあたりで空気が一回変わった感じがしました!

そうですね!神橋は、日光山内への“入口”とも言われている場所ですからね。
橋の水音や杉の香りもあって、ここから“観光地”というより、“山の聖域”に入っていく感覚に近いのかもしれません!

さらに日光山内にある「太郎杉(たろうすぎ)」。樹齢数百年とも言われる巨木で、実際に目の前に立つと“時間のスケール”が一気に変わります。

実はこの太郎杉、かつて道路計画で伐採されそうになり「日光太郎杉事件」と呼ばれる裁判にまで発展したことで知られています。それだけ、この杉並木や景観が“守るべき価値のあるもの”として大切にされてきたんですね!


実際に歩いてみると、日光東照宮の周辺って想像以上に広いんですね!

そうなんです!
「東照宮だけを見る場所」と思われがちですが、実際は輪王寺や二荒山神社などを含めた「日光山内(さんない)」を歩いて巡っていく感覚に近いんです。しかも、
・三猿(神厩舎)
・陽明門
・眠り猫
・奥宮
と、奥へ進むほど空気が変わっていきます。なので最初に「どんな順番で歩く場所なのか」を知っておくとかなりわかりやすいです!

日光に入ったと感じる入口
日光山内の中心的なお寺
陽明門・三猿・眠り猫へ
徳川家康が祀られる場所
縁結びでも知られる神社

では実際に、日光東照宮の入口から順番に歩いてみましょう!
3. 日光東照宮の見どころを順番に攻略

日光東照宮とは
徳川家康を神として祀るために建てられた神社です。
江戸時代、幕府の権威を象徴する場所として整備され、全国から職人が集められました。そのため建物や彫刻には、当時最高レベルの技術や美意識が詰め込まれています。

ただの観光地ではなく、“徳川幕府の歴史そのもの”を歩ける空間なんですね!


杉の香りと、少しひんやりした空気。「東照宮」の石碑が見えてくると、“いよいよ日光に来た”と感じます!

それでは実際に、三猿で有名な神厩舎(しんきゅうしゃ)から見ていきましょう!
(1)三猿🐵(見ざる🙈言わざる🙊聞かざる🙉)|有名なのは“1シーンだけ”

日光東照宮といえば、有名なのが「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿ですよね!
でも実は、“3匹だけ”の彫刻ではないんです!
・有名な三猿は、実は“8枚ある彫刻の一場面”
・よく見ると、それぞれ表情や意味が違う


では、ここでクイズです!
クイズ①
三猿は、何を表しているのでしょう?
A. 戦いの教え
B. 人生の成長
C. 商売繁盛

んー。これは…B?

正解です!
三猿の彫刻は、子どもが成長して大人になっていく姿を表していると言われています。
その中のひとつが、有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」。悪いことを見たり聞いたり言ったりしない、そんな教えが込められているそうです。

でも、なんで“猿”なんですか?

実は昔、「猿」は神様の使いと考えられていたんです。
さらに「猿(さる)」は、“魔が去る”にも通じる縁起の良い動物。だから子どもを守る意味も込めて、猿の彫刻が使われたと言われています。

なるほど…ただの可愛い彫刻じゃなかったんですね。

しかも三猿は、神厩舎(しんきゅうしゃ)という“神様の馬をつなぐ建物”にあり目立ちません。なので意外と、陽明門に夢中になって通り過ぎちゃう人も多いんですよ!
(2)陽明門|豪華すぎて見逃すポイント

陽明門(ようめいもん)は、日光東照宮を代表する門のひとつ。
あまりの豪華さから「一日中見ていても飽きない門」という意味で、別名“日暮門(ひぐらしもん)”とも呼ばれています。彫刻は500体以上で左右が完全には揃っていないのが特徴です!


実は陽明門って、“わざと完成させていない”って言われているんです!ここでクイズです!
クイズ②
なぜ陽明門は“未完成”にしたのでしょう?
A. 工事が間に合わなかった
B. あえて完璧にしなかった
C. 後から増築する予定だった

うーん…A?

正解は、Bの「あえて完璧にしなかった」です!
当時は「完成したものは、あとは崩れていくだけ」という考え方があったそうです。そのため陽明門では、あえて12本のうち1本だけ柱を逆さにして、“完璧にしない美学”を残しています。
この柱は「逆さ柱(さかさばしら)」と呼ばれ、日光東照宮の見逃せないポイントのひとつになっています!


そもそも、陽明門って何のための門なんですか?

陽明門は、“東照宮の中心へ入るための特別な門”です。
現在の陽明門は、1636年に徳川家光の時代に大改修されたもので、全国から集められた職人たちによって造られました。しかも、今の価値で考えると“数百億円規模”とも言われるほど。だから陽明門は「歩く美術館」と呼ばれることもあるんですよ!
(3)眠り猫|裏側を見ないともったいない
・実はかなり小さい
・裏側まで見ると意味が変わる

この「眠り猫」、小さいのでここも通り過ぎちゃう人が多いんです。でも実は、“裏側”まで見てほしい彫刻なんですよ!

クイズ③
なぜ猫が眠っていても大丈夫なのでしょう?
A. お腹いっぱいだから
B. 平和な世の中だから
C. ただ眠かったから

これは…B?

正解です!
眠り猫は「平和な世の中」の象徴と言われています。
しかも、この彫刻を作ったと伝えられているのが、名工・左甚五郎(ひだりじんごろう)。日光東照宮を代表する彫刻師として、今でも語り継がれている人物なんです!

知ってます!日光名物甚五郎せんべいの名前の由来になっている人ですよね!でも、なんで“裏側”なんですか?

実は眠り猫の裏には、2羽のスズメが彫られています!
普通なら猫がいたら逃げそうですよね。それでもスズメが安心している、それくらい平和な時代、という意味が込められているのです。しかも眠り猫の先には、徳川家康が眠る奥宮へ続く道があります。
つまり、この猫は“徳川の平和を守る入口”のような存在とも言われているんですよ!
(4) 奥宮|なぜ家康はここに?
・眠り猫のさらに奥にある
・想像以上に階段を上る

正直、ここ結構遠いですよね…。

そうなんです!
眠り猫を見て満足しちゃう人も多いんですが実はこの先に“徳川家康のお墓”があるんです!
クイズ④
なぜ徳川家康は、日光に祀られたのでしょう?
A. 生まれ故郷だったから
B. 江戸を守るため
C. 戦いの拠点だったから

これは…B?

正解です!
当時、日光は江戸から見て“鬼門(北東)”の方向。昔は、鬼門から悪い気が入ると考えられていたため、家康を日光に祀ることで“江戸を守る”意味があったと言われています!

お墓の場所にも意味があったんですね!

しかも奥宮へ向かうこの階段、全部で200段以上あるんです!
実際に歩いてみると「将軍のお墓へ向かっている感じ」がかなりあります。さらに奥宮は、陽明門の豪華さとは少し違って、静かで空気が張りつめた雰囲気。東照宮の中でも、一段と“空気が変わる場所”でした!


日光東照宮って、“見る場所”というより、“空気を感じる場所”なのかもしれません。徳川家康が、今もこの奥で江戸を見守っている――そんな空気を感じる場所でした!
4. 日光は“歴史だけじゃない”場所

日光というと、どうしても日光東照宮のような“歴史の町”というイメージが強いですよね。でも最近は、昔の文化を「今っぽく」楽しめる場所も増えています。
その代表のひとつが、BEAMS JAPAN NIKKO。
東照宮のすぐ近くにあり、日光や栃木の伝統工芸・食文化・地域の魅力を、“BEAMSらしい視点”で発信しているお店です。
(1)“今の日光”を持ち帰れるお土産
最近の日光は、“THE観光地みやげ”だけじゃありません。「ちゃんと日光らしいのに、普段使いしたくなる」。そんなお土産が増えているのも面白いところです。
例えば…
◎鹿沼の伝統工芸「きびがら細工」
◎日光彫を取り入れた雑貨
◎大谷石を使った小物
◎栃木モチーフのロゴグッズ
など、“歴史の町・日光”を少し違う角度から楽しめるラインナップ。「旅の記念」というより、“日常に持ち帰りたくなる日光”という感じです。
さらに最近は、るるぶの記事でも紹介されているように、カフェや雑貨など“感度の高い日光”も増えてきています。

東照宮から徒歩数分なので、参拝帰りにふらっと立ち寄れるのもいいんですよね!
(2)湯波と甚五郎せんべいも外せない

もちろん、昔ながらの日光土産も外せません!
日光名物として有名なのが「湯葉」ではなく“湯波(ゆば)”。
京都の湯葉が一枚仕立てなのに対して、日光の湯波は二重に引き上げるのが特徴で、少し厚みがあり、食べごたえのある食感になっています。実はこれ、修行僧の精進料理文化とも深く関係しているそうです。

そして、もうひとつ人気なのが羊一さんも知っていた「甚五郎せんべい」ですね!
派手なお菓子ではないのに、不思議とまた食べたくなる。どこか懐かしくて、日光らしい素朴な味です。
最近はおしゃれなお土産も増えましたが、こういう“昔から続く味”を持ち帰ると、旅の記憶がちゃんと残る気がします。

石田屋さんが銀座SIXにもオシャレに進化していてビックリしました‼︎
(3)泊まると印象が変わる|ホテル徳川で感じる“静かな日光”

日光は1泊すると満足度が大きく変わります!
昼間は観光客で賑わう東照宮周辺も、
◎朝の静かな参道
◎夕方の落ち着いた空気
◎人が少なくなる時間帯
まったく違う表情を見せてくれます。
特に朝の杉並木や日光山内は、空気そのものが変わったような静けさ。「世界遺産を見た」というより、“日光の空気を感じた”と思える時間でした。
今回宿泊したのは、ホテル徳川。
落ち着いた雰囲気で、観光後にゆっくり過ごしたい人にもぴったりの宿です。

日光って、ただ有名な観光地を巡る場所じゃなくて、“そこへ向かう道”そのものに歴史が残っている場所なんだなと感じました。杉並木、山の空気、東照宮の静けさ。実際に歩いてみると、歴史が“景色の中に残っている場所”でした!

そして日光の魅力は、まだここで終わりではありません!
次回は、いよいよ「いろは坂」を越えて奥日光へ。中禅寺湖や華厳の滝、戦場ヶ原など、“山の上の日光”を巡っていきます!
5. まとめ
◎ 日光は“到着する前”から始まっている場所
▶︎ 杉並木や男体山が見えてくるころから、空気が少しずつ変わっていく
◎ 日光杉並木は、江戸時代から続く“歴史の入口”
▶︎ 日光街道・例幣使街道・会津西街道など、歴史ある道に沿って続いている
◎ 日光東照宮は「知ってから歩く」と面白さが変わる
▶︎ 三猿・陽明門・眠り猫・奥宮には、それぞれ意味や背景がある
◎ 東照宮は“見る場所”というより“空気を感じる場所”
▶︎ 奥へ進むほど、山の静けさや歴史の重みを感じられる
◎ 最近の日光は、“今っぽい楽しみ方”も増えている
▶︎ BEAMS JAPAN NIKKOなど、伝統文化を現代的に楽しめるスポットも人気
◎ 湯波や甚五郎せんべいなど、“昔ながらの日光”も魅力
▶︎ おしゃれなお土産だけでなく、昔から続く味にも旅らしさが残っている
◎ 日光は「泊まる」と印象が変わる
▶︎ 朝や夕方の静かな時間帯に、“本来の日光らしさ”を感じられる

この記事の監修 長谷 有希央
◎安眠インストラクター
◎睡眠&寝具インストラクター
◎健康経営アドバイザー
◎中小企業診断士 の資格を持つ「眠りと健康経営の専門家」です。
◎補助金・助成金申請のお手伝いもしています。



