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近ごろ、企業が従業員の健康づくりに積極的に取り組む健康経営が注目を集めています。
なかでも注目されているのが 『運動支援』です。生活習慣病予防や生産性向上など、企業と従業員の双方にたくさんのメリットがあり、導入する企業が増えています。

Sailing Dayの羊一です。
この記事では、代表的な運動支援策のフィットネスジム・オンラインフィットネス・運動系アプリを分かりやすく比較し、自社に合った導入のヒントを解説していきます。
1.健康経営に「運動支援」が必要な理由
運動は「健康経営」を支えるいちばんシンプルで強力な手段
運動を取り入れることで血流と代謝が活発になり、脳の働きが高まります。その結果、集中力や仕事のパフォーマンスが上がり、業務の効率化にもつながります。
さらに、生活習慣病の予防やストレスの軽減といった効果も期待でき、企業にとっては医療費・労務コストの削減にも直結します。
健康経営として運動支援を取り入れることで、従業員が自然に運動を習慣化し、「元気な人が増える=組織全体の力が強くなる」という好循環を生み出せます。

日々の運動の習慣化は、生活習慣病の予防だけでなく、集中力や生産性の向上、そして企業のコスト削減にもつながります。ここからは、企業と従業員それぞれの視点から運動習慣のメリットを整理してみましょう。
◎医療費・労務コストの削減
従業員の運動習慣が増えると、生活習慣病などの病気のリスクが下がり、長期的には医療費や労務リスクの軽減につながる。
◎生産性と集中力の向上
定期的な運動は、仕事のパフォーマンス向上にも直結。ストレス軽減や集中力アップといった効果も多く報告されている。
◎企業イメージの向上
健康経営への取り組みは、採用・定着にもプラス。企業のイメージアップにもつながる。
◎ 健康状態の改善(体力・メンタルの両面)
運動を習慣化することで、体力の向上だけでなく、ストレス軽減やメンタルヘルスの安定にもつながる。日々の疲れが軽減され、健康診断の結果改善にも効果が期待できる。
◎ ワークライフバランスの向上
仕事の合間や終業後に運動を取り入れることで、オンとオフの切り替えがしやすくなる。生活リズムが整い、仕事とプライベートの両立もしやすくなる。
◎ 仕事へのモチベーションアップ
運動によって気分転換や達成感が得られ、日々の業務への意欲が高まる。前向きな気持ちで働けることで、生産性向上にもつながる。
2.運動支援策の種類と特徴

代表的な「フィットネスジムの法人契約」「オンラインフィットネス」「運動系アプリ」を、導入時のポイント・メリット・注意点で比較ししてみましょう!
- 対面の指導でフォーム習得と安全性が高い
- 設備が充実し、モチベーション維持につながる
- 立地や勤務形態で利用率に差が出やすい
- 費用負担が高め(固定費化しやすい)
- 在宅勤務でも参加しやすく、時間と場所を選ばない
- ジム契約よりコストを抑えやすい
- 参加ハードルが低く、導入もスムーズ
- 継続率が課題になりやすい(仕掛け作りが必要)
- フォームの精度や安全性は本人の自己管理に左右
- 初期・運用コストが低めで始めやすい
- 手軽に毎日使え、データ可視化で行動変容を促進
- 社内イベントやインセンティブと相性◎
- 自主性に依存し、効果に個人差が出やすい
- 端末・アプリの利用ルールやプライバシー配慮が必要
(1)3つの運動支援策を比較

フィットネスジム、オンラインフィットネス、運動系アプリを主要な比較項目でまとめました。自社の規模・勤務形態・目的にあわせて最適な運動支援策を選ぶことがポイントです。
特徴・コスト・利用しやすさなどを比較し、自社に合った取り組みを見極めましょう。
| 比較項目 | フィットネスジム法人契約 | オンラインフィットネス | 運動系アプリ |
|---|---|---|---|
| コスト | 高 | 中 | 低 |
| 導入のしやすさ | △(契約・調整が必要) | ○(比較的簡単) | ◎(すぐに導入可) |
| 利用率・継続率 | 中〜高 | 中 | 低〜中 |
| 対応できる働き方 | 出社中心 | 出社・在宅両方対応 | いつでも可能 |
| 社員の満足度 | 高 | 中 | 個人差あり |

企業規模や勤務形態によって最適な施策は異なります。たとえば、出社中心の企業では「フィットネスジム法人契約」が効果的で、リモート勤務が多い場合は「オンラインフィットネス」や「運動系アプリ」の活用がおすすめです。
3.運動支援サービスおすすめ6社の比較
スポーツクラブ ルネサンス(法人会員)
フィットネスジム法人契約 全国展開健康経営の評価項目に対応したプログラムや効果検証まで含む伴走支援が充実。従業員と家族の健康づくりをサポート。
- 法人会員制度/全国の施設・オンラインの活用
- 施策立案〜実施〜効果検証まで一気通貫
- 参考:法人会員案内
TIPNESS(健康経営支援・法人)
フィットネスジム法人契約 健康経営コンサルジム利用に加え、健康課題に合わせた教育・習慣化プログラムなど、コンサル型支援メニューを提供。
- 健康経営デビューパック等の法人プラン
- ヘルスリテラシー教育・定着支援
- 参考:公式サイト
LEAN BODY(法人提供)
オンラインフィットネス 動画配信定額動画型のオンラインフィットネス。スポーツクラブ「メガロス」と協業し、法人向けに提供。
- オンデマンドで時間・場所を選ばず受講可能
- 短時間レッスンで習慣化を支援
- 参考:メガロス:法人向け
CO-NECT(コネクト)法人向け
オンラインフィットネス ライブ指導ライブ形式で姿勢や動きを確認しながら、運動習慣・不調改善・健康相談を行える法人向けサービス。
- ライブ指導で安心・効果的に運動
- 在宅勤務下でも導入しやすい
- 参考:公式サイト
FiNC for BUSINESS
運動系アプリ 管理者ダッシュボード歩数・食事・体重の記録に加え、社内イベントとの連動も可能。健康経営の推進・見える化を強力にサポート。
- ライフログ×ポイントで習慣化を促進
- 管理機能で健康経営の見える化
- 参考:公式サイト
カロママプラス(法人)
運動系アプリ AIコーチAIによる日々の健康アドバイスと、組織全体の健康傾向可視化で健康経営優良法人の取得も支援。
- AIアドバイス×ポイント制度で継続しやすい
- 健康経営の評価項目に対応
- 参考:公式サイト
※記載は参考情報です。料金・機能・提供状況は変更になる場合があります。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。
| カテゴリ | サービス名 | 特徴 | 主な機能 | おすすめ企業 | 参考リンク |
|---|---|---|---|---|---|
| フィットネスジム法人契約 | スポーツクラブ ルネサンス | 全国展開/店舗+オンライン併用/健康経営支援 | 法人会員制度/施策立案〜効果検証まで一貫支援 | 出社型・店舗活用型の企業 | 公式サイト |
| フィットネスジム法人契約 | TIPNESS | 健康経営コンサル対応/教育・習慣化支援 | 法人プラン/リテラシー教育/定着支援 | 健康経営の導入を始めたい企業 | 公式サイト |
| オンラインフィットネス | LEAN BODY | 動画型/メガロスとの協業 | オンデマンド受講/短時間レッスン | リモート・ハイブリッド勤務企業 | 公式サイト |
| オンラインフィットネス | CO-NECT | ライブ指導/ビデオ通話対応 | 姿勢チェック/専門家のフィードバック | 在宅勤務の多い企業 | 公式サイト |
| 運動系アプリ | FiNC for BUSINESS | ライフログ/イベント連動 | 歩数・食事・体重記録/企業管理機能 | コストを抑えて始めたい企業 | 公式サイト |
| 運動系アプリ | カロママプラス | AIコーチ/健康経営優良法人対応 | AIアドバイス/ポイント制度 | 運動を習慣化したい企業 | 公式サイト |
※記載内容は参考情報です。料金・機能・提供状況は変更になる可能性があります。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

ジムは「設備・対面サポート」で高い効果が期待でき、オンラインは「柔軟性とコストバランス」に優れ、アプリは「日常的な習慣化」に強みがあります。企業の規模や働き方、目的に応じて最適な手段を選ぶことが、健康経営の成果を最大化するポイントです。
4.運動支援策の導入事例
株式会社 富士ピー・エス
フィットネスジム法人契約 健康コンテンツ配信ルネサンスの企業向けサービス 「スマートAction」 を導入。多拠点勤務でも受講率が向上し、6割超を達成。担当者の負担も軽減されました。
- 課題:集合型研修の限界
- 施策:ジム×オンラインの健康プログラム
- 成果:受講率6割超、運用負荷の削減
大和証券グループ本社
オンラインフィットネス アプリ活用BeatFitの法人向けサービス 「BeatFit for Business」 を活用し、リモート勤務下でもヨガ・筋トレ・ストレッチを実施。 若手層の習慣化にもつながりました。 詳細は PR TIMES でも紹介されています。
- 課題:在宅勤務で運動機会が減少
- 施策:オンデマンド&短時間プログラム
- 成果:若手層の参加拡大、可視化による管理強化
パナソニック マーケティング ジャパン
運動系アプリ ウォーキングイベントウォーキングアプリ 「aruku&」 を活用して年2回のイベントをデジタル化。 参加率66%を実現し、社内コミュニケーションも活性化しました。
- 課題:集計の手間と可視化不足
- 施策:歩数データとポイント制度を活用
- 成果:参加率66%、社内交流の促進

ジムは「実施率の高さ」、オンラインは「柔軟な運用」、アプリは「巻き込み力」という強みがあり、それぞれの特性を理解し、自社の働き方や課題に合わせた施策選びが成功の鍵になります!
5.まとめ
◎運動支援は、会社と社員の元気の源。 生産性アップ・医療費の削減・人材の定着など、企業経営にしっかり効果が出る。
◎運動支援の方法は「ジムの法人契約」「オンラインフィットネス」「運動系アプリ」の3つが主流。
・ジム:設備が整い効果が高い反面、費用や立地の影響を受けやすい。
・オンライン:時間や場所を選ばず参加でき、リモート勤務の会社に向いている。長く続ける仕組みがポイント。
・アプリ:低コストで全社を巻き込みやすいが、本人のやる気によって差が出やすい。
◎成功する会社の共通点は、自社に合った方法を選び、続けやすい仕組み(イベント・インセンティブ・見える化)を作っていること。まずは目的と対象をはっきりさせることが第一歩。 必要に応じて複数の方法を組み合わせると、さらに効果を高められる。

この記事の監修 長谷 有希央
◎安眠インストラクター
◎睡眠&寝具インストラクター
◎健康経営アドバイザー
◎中小企業診断士 の資格を持つ「眠りと健康経営の専門家」です。
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