2026年度の申請に対応しています
”従業員の健康診断受診率100%”
先日公開された健康経営優良法人2026の認定項目に『従業員の健康診断の実施(受診率実質100%)』があることをご存知ですか?

Sailing Dayの羊一です。
今回は 「従業員の健康診断の実施(受診率実質100%)」を健康経営優良法人2026の認定要件と照らし合わせながらわかりやすく解説します!
1. “定期健診受診率100%”が求められる理由
「忙しくて行けなかった」「まだ若いから大丈夫」定期健診を受けていない理由としてよく聞く声です。
しかし、企業にとって定期健診は“義務”であると同時に、“社員を守るための最低ライン”でもあります。

健康経営を進めるうえで、この定期健診の受診率を100%に近づけることは、とても重要な意味を持ちます!
①健診未受診はリスクの放置
健診を受けていない社員がいるということは
◎重大な病気の早期発見のチャンスを逃している
◎病気のまま業務を続け、パフォーマンスや安全性に影響を及ぼしている可能性がある
◎「健康への意識が薄い職場」と見られてしまうリスクもある

未受診は本人だけでなく企業全体にとってもリスクなのです!
②働く人を守る“はじめの一歩”
定期健診は、健康課題を「見える化」する入り口です。
高血圧・糖尿病・脂質異常などは、自覚症状がほとんどないまま進行することが多いため、健診による早期発見が欠かせません。早期に気づければ、生活習慣を見直すだけで改善できることもあります。
③「健診受診率実質100%」は評価を大きく左右する
健康経営優良法人の認定において、「定期健診受診率の実質100%」は必須項目ではないものの、重要な評価ポイントの一つです。受診率が極端に低い場合は、健康経営の基本が整っていないとみなされ、全体の評価に大きく影響します。

定期健診の受診率が低いと、それだけで「健康管理が甘い会社」と見られてしまいます。ここが健康経営のスタートラインです。
2. 健康経営優良法人と「定期健診受診率(実質100%)」の関係
「健康経営優良法人認定制度」は、経済産業省が推進する制度で、社員の健康管理に積極的に取り組む企業を『見える化』し、社会的に評価する仕組みです。
その評価項目の一つに、「定期健診受診率(実質100%)」の達成が含まれています。

認定要件から見ていきましょう!
(1)健康経営優良法人の認定要件
「健康経営優良法人2026」(中小規模法人部門)の申請期間は2025年8月18日〜2025年10月17日で、認定結果は2026年3月中旬に発表されます。
必須項目が7つあり、選択項目が①〜⑰まであります。
その中で『従業員の健康診断の実施(受診率実質100%)』は、①の選択項目に該当します。

(参考:健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件より)
(2)実質100%とは?
『従業員の健康診断の実施(受診率実質100%)』
この実質100%には、以下の人が対象人数から除外された人数での100%になります。

(参考:経済産業省 健康経営優良法人2026(中小企業部門)認定申請書より)

つまり、実質とは除外対象の従業員を除いてからの人数のことですね!
(3)申請時のチェック項目
経済産業省が認定している「健康経営優良法人認定制度」には、申請する時に以下のチェック項目があります。

定期健診の受診率を“実質100%”にした企業の取り組みを見ていきましょう!
(4)企業事例
【三菱商事株式会社】
“医療機能の社内実装”+“フォローアップの徹底”で健診率実質100%を実現
◎社内に常設診療所を配置
▶︎本社・関西支社・中部支社にそれぞれ内科・眼科・整形外科などの専門医を備えた常駐診療所を設置。
▶︎社員が日常的に相談・受診しやすい環境を整えることで、健診のハードルを大きく下げている。
◎産業医・保健師との連携強化
▶︎健診結果に応じて、必要な社員には産業医や保健師によるフォローアップを実施。
▶︎特に再検査が必要な社員に対しては、3か月後・6か月後と段階的な個別フォローを行い、未受診を限りなくゼロに。
全社員が心身ともに健康な状態で働ける職場作りの支援と健康リテラシーの向上に向けた取り組みを継続中。

健診の定着度だけでなく、再検査対象者への継続支援体制まで整備されているのですね!
【サントリーホールディングス】
「受診しやすさ」と「その後の行動」までデジタルと専門性でフルサポート
◎健診代行サービス「Wemex」を導入
▶︎健診の予約やスケジュール調整、結果管理などを外部専門サービスで一括管理。
▶︎人事担当者や社員の事務負担を軽減しつつ、「受診しやすい環境」づくりを徹底。業務中に自身での電話連絡が必要だった人間ドックの予約がWEB予約システムになった事などから、実施率が10%ほどから90%台にまで伸びた。
◎“健診+再検査=100%”を目指す運用設計
▶︎健診受診率100%に加え、再検査率も100%を目指す運用体制を構築。
▶︎受診後にフォローが必要な社員にはタイミングを逃さず支援が届くよう仕組み化。
◎健康アプリ「SUNTORY+」で行動変容を支援
▶︎健診後の結果に応じて、生活改善のアドバイスやミッションをアプリ上で提示。
▶︎「朝起きて水を一杯」「よく噛んで食べる」「温かい湯船に浸かる」などハードルの低い健康行動なので1ヶ月のアプリ継続率は84%

健診→再検査→生活改善のサイクルを企業としてフルサポートですね!ここで一度、企業別に『どの対策をしているか』をチェック項目別に比べてみましょう!
(5)定期健診受診率(実質100%)に関する企業別取り組み一覧
チェック項目(Q1) | 三菱商事株式会社 | サントリーホールディングス株式会社 |
---|---|---|
1. 未受診者に対して個別にメールや文章等での通知 | 定期健診後、3ヶ月・6ヶ月ごとに未受診者へ個別通知 | 健診代行サービス「Wemex」による通知・履歴管理 |
2. 未受診者に対して個別に声かけ・面談 | 産業医・保健スタッフがフォローアップ面談を実施 | 健康アプリ「SUNTORY+」と連携した再検査フォロー体制 |
3. 未受診者に対して個別に再度日程を設定 | 受診スケジュールを再調整し、柔軟に対応 | 代行サービス経由でスムーズに再日程設定を支援 |
4. 特に行っていない(⇒評価項目不適合) | 該当なし | 該当なし |

ただ通知するだけでは、なかなか受けてもらえないのが現実ですよね。だからこそちょっとした楽しくなる工夫が効果的なんです!次はそのヒントをご紹介します。
(6)定期健診促進アイデア集
◎未受診者にはメールや社内チャットで丁寧に通知し、受診の予定確認を行う。
◎必要に応じて上司や産業保健スタッフが声かけ・面談で受診を後押し。
◎スケジュール調整が難しい社員には、再設定のフォローも柔軟に行う。
◎受診後に『その場でくじ引き』や『デジタルくじ』が引ける。
◎景品例:健康グッズ(ストレッチチューブ・ヨガマット)/コンビニスイーツ券/推しの名言入りステッカーなど。
◎健診を受けた日に使える『健康ランチ無料券』『栄養相談付きランチ券』などを配布。
◎ 健診のあとに『ちょっといいことがある』仕組みをつくると参加率UPに繋がる。
◎「健診を受けたら、どんなごほうびが欲しい?」というアンケートを実施。
◎人気のアイデア(お菓子付きランチ、早帰り券、好きな席で仕事…など)を、実際の企画として実施すれば、“みんなでつくる健診週間”に参加感が生まれ、「私も受けようかな」と自然と気持ちが動きます。
◎健診受診で社内ポイントを付与。ポイントは社食・カフェ・社内ストアなどで使用可能。
◎年度末にはポイント上位者へ表彰、プチ賞品なども。
◎健診時間の勤務扱い+移動含めて半日休暇扱いに。
◎「健診に行きやすい」「サボってると思われない」心理的な安心感を提供。
「一人で行くのはちょっと気が重い…」という人に効果的なのが“ペア受診”。
仲の良い同僚と同日に予約できるようサポートすれば、『ついで感覚』で行けるようになり、心理的ハードルを下げられます。

どれも低コストまたは運用負担が小さいものばかり。中小企業でも「楽しく・気軽に」始められます。小さな工夫の積み重ねが、社員の行動を変え、企業の信頼にもつながっていくのです。
3. まとめ
◎定期健診の受診率100%は、数字以上に「企業の姿勢」を問われるポイント
▶︎ 健康に本気で向き合っているかどうかが見られる
◎「義務だから受けさせる」から、「自分のために受けたくなる」へ
▶︎ その“空気づくり”が鍵!
◎各社の工夫には、「楽しさ」「気軽さ」「ちょっとしたごほうび」などの仕掛けが満載
▶︎ 健診のイメージを変える工夫が受診率UPにつながる。
◎中小企業でも、今日からできる取り組み多数
▶︎ 例:健診日を勤務扱いに/くじ引きイベント/ランチ券プレゼント など
◎定期健診100%は、健康経営の“通過点”
▶︎大事なのは、その先の「元気に働ける毎日」をつくること。

