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アメリカ睡眠医学会の研究によると、定期的な運動を行うことで、睡眠の質が大幅に改善されることがわかっています。
こんにちは、Sailing Dayの羊一です。
質の良い睡眠をとると、私たちの身体はどう変化するか知っていますか?
質の良い睡眠を取ると‥このようなメリットがあります。
- 前日の疲れが抜け、すっきり目覚められる。
- 日中は活動的になり、仕事や家事もてきぱきこなせるようになる。
- 集中力が上がり、効率よく過ごせるようになる。
逆に、睡眠の質が悪いと、日常生活に影響を与え、疲れが取れにくくなります。
しかし、単に「眠ればいい」というわけではありません。
質の良い睡眠をとるためには運動も大切なのです。
今日は、運動と睡眠の関係性を解説していきます。
運動を日常生活に取り入れることで、睡眠の質が向上し、眠りにつくまでの入眠時間が短くなると言われています。
特に、有酸素運動を定期的に行うと、深い眠りを促進するノンレム睡眠の時間が増えます。
深い眠りのノンレム睡眠(60~80分)と
浅い眠りのレム睡眠(10~20分)を90分周期で
4~5回繰り返すのが睡眠サイクルの理想なんです!
運動は身体的な健康だけでなく、
睡眠の質を向上させてくれるんですね!
運動することで体温が上昇しますが、30~90分経過すると徐々に体温がゆっくりと下がっていきます。このときの体温の下がりには、リラックス効果があり、自然と入眠をしやすくしてくれます。
運動を行うことで、深い眠りである徐波睡眠および総睡眠時間が増えること、そして、入眠までの時間が短縮すること、レム睡眠が減ることもKubitz et al. (1996) の研究により、報告されています。
身体を動かさないと日中の活動量が減り、エネルギーを使いきりません。その結果、夜になっても体が十分に疲れていないため、入眠しにくくなります。運動に限らず、買い物に出かけたりして、少しでも体を動かすことが大切です。
また、体内のリズムが乱れやすくなり、眠りが浅くなってしまうこともあります。これにより、深い睡眠が取れず、疲労感が翌日まで残ってしまい、悪循環になってしまうのです。
無理のない範囲で運動を日常生活に取り入れることが、快眠へと繋がる大きなステップになります。
運動後すぐ眠ることはできないんですか?
運動後は体が活性化しているため、すぐに寝ようとしても、眠れないことがあるんです。
運動をする「おすすめの時間帯」をお伝えしますね!
夕方から夜にかけての時間帯の運動が最も睡眠の質を向上させるのに効果的と言われています。この時間帯ですと、しっかりクールダウンする余裕があり、心拍数や体温が正常に戻ってくるからです。
なので、運動は寝る1〜2時間前には終わらせましょう。入浴も体の内部の温度が一時的に上がり、その後、徐々に温度が下がるので、1時間半前くらいに終わらせておくのがいいです。
運動→入浴→スマホなどと離れてノンカフェインのお茶でリラックスタイムがおすすめです。
また、軽めのストレッチであれば、体がリラックスするので、寝る前に行うのもいいですね。
睡眠の質のための「運動の時間帯」は下記を参考にしてみてください。
健康のためには、どの時間帯でも運動をすることが大切!睡眠の質のために運動を取りたい方は夕方に運動しましょう!
朝の運動 | 日中の活動を促進してくれる。 睡眠には直接影響はしない。 |
昼の運動 | 体力を消耗するが、夜の睡眠に 大きな影響はない。 |
夕方から夜の運動 | 睡眠の質改善に最も効果的で、体温調整やリラックス効果を発揮してくれる。 |
就寝前の軽い運動 | ストレッチをすると、心身の緊張を ほぐし、寝つきがよくなる。 |
働いていると、なかなか運動ができなかったりしますよね。そんな中、こんな取り組みをしている企業も!
ロート製薬は、2017年より定期的に実施している全社員対象のウォーキングイベント「とこチャレ」を進化させ、全社を挙げて運動習慣と睡眠の改善に取り組む、「とこチャレ2024睡眠+(プラス)」をスタートさせたそうです。
健康の土台となる8つの指標を具体的に掲げることで、社員一人ひとりが日々の生活を見直しWell-beingの実現に向けて自走できることを目指し、健康経営を進めているそうで、
「健全年齢<実年齢の割合」および、
「30分の運動を週2回以上の実践者」
「1日8000歩および20分の早歩きの実践者」
が増加し、健康経営推進の成果として、活動量の増加と運動習慣の定着が認められているとのことです。
また全社員で睡眠チェックに取り組んだほか、希望者に対してウェアラブルデバイスを使用した睡眠改善プログラムの実施も。
全社指標とした「6.5時間以上の睡眠実施率」としては依然として半数以上の者が実践できておらず、課題の解消には至っていないそうなのですが、睡眠は日中の集中力や想像力、メンタルの安定にも影響してしまうので、仕事のパフォーマンスをあげ、いきいきと働く上で、引き続き優先して解決すべき課題としているそうです。
社員全体の健康改善に取り組むことで、健康経営を推進し、仕事のパフォーマンス向上にも繋げてるとのことで、従業員のことをしっかり考えてくれる素敵な企業ですよね。
働いていると、なかなか自分の健康や身体と向き合うことが難しいですが、こうやって会社で取り組みがあると、運動を取り入れやすいですよね!
無理なく始められる運動はどんなものがありますか?
初心者でも取り組みやすい運動を5つお伝えします!
早速一緒にやってみましょう!
- ウォーキング(30分)
- 軽いジョギング(20分)
- ストレッチ(就寝前の10分)
- ヨガ(リラックス効果の高いポーズ)
- 深呼吸エクササイズ(1日5分)
全てを一度に行う必要はなくて、自分に合った運動やライフスタイルに合わせて無理なく取り入れることが大切です。
上記の運動法は、心身をリラックスさせてくれるので、睡眠改善におすすめです。運動は、継続的に行うことが大切です。どの運動も、日常生活に簡単に取り入れることができるので、少しずつ習慣化していきましょう。
有酸素運動であるウォーキングは、特別な器具やスキルを必要とせず、どこでもできるため、誰でも始めやすいです。30分程度のウォーキングは、体力を無理なく消耗し、リラックス効果も期待できます。さらに、心拍数を適度に上げることで、ストレスホルモンの減少や体温の調整をしてくれるので、夜の睡眠に良い影響を与えてくれます。
慣れてきたら、軽いジョギングにステップアップするのも効果的!
自分のペースで続けてみましょう!
寝る前に軽いストレッチをすることで、筋肉をほぐし、血行が促進され、リラックス効果が◎
特に、太ももや肩、腰回りの筋肉を伸ばすストレッチは、デスクワークや立ち仕事で固まった筋肉を緩め、心身の緊張を解きほぐしてくれますよ。
身体をリラックスさせ、睡眠に向けての準備を整えましょう。
- 立った状態で、片方の足首をつかんで、かかとをお尻に近づける。
- 背筋を伸ばし、太ももの前側がしっかり伸びていることを感じながら、20~30秒キープする。
- 反対側の足も同様に行う。
ポイント:体が前に倒れないように、背中をまっすぐに保つこと。バランスが取りづらい場合は、壁や椅子を軽くつかんでやってみましょう。
- 両手を肩に置き、肘で大きな円を描くように肩をぐるぐる回す。
- 前回し10回、後ろ回し10回を行う。
ポイント:ゆっくりと肩甲骨を大きく動かすことで、肩周りの血行が良くなります。無理のない範囲で動かしてみましょう。
- 手は肩の真下、膝は腰の真下に置く。手のひらをしっかり床に付け、足の甲を床に置く。
- 息を吐きながら背中を丸める
息をゆっくり吐きながら、背中を天井に向けてぐっと持ち上げる。このとき、頭を下げ、あごを胸に近づけるようにして、首の後ろも伸ばす。背骨全体が伸びるのを感じましょう。 - 息を吸いながら背中を反らす
次に、息を吸いながら、腰を下げて背中を反らし、胸を開いて上を見上げる。肩甲骨を引き寄せ、背中をしっかりと伸ばす。 - 繰り返す
息を吐くときに背中を丸め、吸うときに背中を反らす動作を、呼吸に合わせて5~10回ほど繰り返す。
ポイント:ゆったりとしたリズムで行うと、よりリラックス効果がありますよ。
深呼吸エクササイズは、いつでもどこでも行える簡単なリラクゼーション法で、緊張をほぐしてくれるので、ちょっとした隙間時間にやってみてくださいね。
- リラックスした姿勢を取る
椅子に座ったり、仰向けになったりして、体全体をリラックスさせる。 - ゆっくり鼻から息を吸う
4秒間かけて、鼻からゆっくりと深く息を吸い込む。このとき、お腹を膨らませるように意識し、胸だけでなく腹部を使った呼吸を行う(腹式呼吸)。 - 息を止める
4秒間、息を止める。この間、体がリラックスしていく感覚に集中する。 - ゆっくり口から息を吐く
8秒間かけて、口からゆっくりと息を吐き出す。このとき、お腹がへこむように意識しながら、息を完全に吐ききる。 - 繰り返す
この呼吸を数回繰り返します。1回あたり2~3分ほど行う。
- 適度な運動は、睡眠の質を向上させ、入眠時間を短縮する。
- 有酸素運動やストレッチが特に効果的であり、リラックス効果を促進。
- 運動のタイミングは、夕方から夜にかけて行うのが最も効果的。
- 継続的な運動習慣は、長期的に深い睡眠を得るのに役立つ。
要点をおさえて、睡眠を改善したい方は、まずはウォーキングや軽いストレッチから始めてみてください。無理なく続けることが、質の良い睡眠と健康的な生活を手に入れる鍵です。