波佐見焼とは?今人気の理由・歴史・特徴を総まとめ|暮らしに合う器の魅力

最近、おしゃれなカフェや雑貨店で、シンプルで温かみのある器を見かけることが増えていませんか。思わず手に取りたくなるその器は、今注目されている 波佐見焼(はさみやき) かもしれません。

すっきりとした佇まいと使いやすさが魅力の器。

なぜ今、波佐見焼がこれほど人気を集めているのでしょうか。

羊一さん
羊一さん

Sailing Dayの羊一です。波佐見焼とは何か、歴史や特徴、代表的なデザイン、そして波佐見ブランドが有名になった理由をやさしく解説します。

1. 波佐見焼とは?

波佐見焼(はさみやき)とは、長崎県波佐見町で作られている磁器のことです。

約400年以上の歴史を持ちながら、もともとは高級品ではなく庶民の日常使いの器として発展してきました。

江戸時代、波佐見焼は伊万里港を通じて全国に運ばれていました。そのため、実際には波佐見で作られた器であっても流通の都合上「伊万里」や「有田」の名前で出回ることが多く、長いあいだ産地名が表に出ることはありませんでした。

しかし近年、丈夫で扱いやすく価格も手頃な波佐見焼は、「今の暮らしに合う器」として見直されてきました。シンプルで主張しすぎないデザインが、カフェやSNSを通して若い世代の目に触れたことも注目されるきっかけのひとつでした。

羊一さん
羊一さん

こうして、長く裏方だった波佐見焼は、伊万里や有田に隠れていた存在から「暮らしの器」として名前と魅力が知られる存在へと変わっていったのです。

(1)波佐見焼の歴史

江戸時代、大村藩は磁器生産を重要産業と位置づけ、1665年に「皿山役所」を設けて波佐見焼の生産を管理・奨励しました。その中で生まれた代表的な器が、厚手で丈夫な日用食器「くらわんか碗」です。素朴な染付と手頃な価格により、高級品だった磁器を庶民の暮らしへと広めました。

有田焼を支える存在として生産が続き、1980年代には最盛期を迎えました。しかしその後、需要の低下や海外製品の影響で産地は厳しい状況に直面します。

2000年頃の産地表示をめぐる問題を機に「波佐見焼」としての価値が見直され、伝統技術に現代的なデザインを取り入れることで、今の暮らしに合う器として再び注目を集めました。

2. 波佐見焼の特徴と代表的なデザイン

波佐見焼の魅力は、日常使いに適した実用性と、現代の暮らしに合うデザイン性にあります。その背景には、素材である「磁器」ならではの特性があります。

(1)陶器磁器の違い

羊一さん
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器には大きく分けて「陶器」と「磁器」があります。

陶器

◎土を原料とする
◎温かみのある質感が特徴
◎水を吸いやすく、厚みがある

磁器

◎石を原料に高温で焼かれる
◎硬くて丈夫
◎水を吸いにくい

羊一さん
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波佐見焼はこの「磁器」にあたる器で、扱いやすさと耐久性に優れている点が日常使いの器として選ばれてきた理由のひとつです。

(2)磁器のメリット

石を原料に高温で焼かれる磁器は、丈夫で水に強い性質を持っています。そのため、薄く仕上げられていても扱いやすく、電子レンジや食洗機に対応する器が多く見られます。

丈夫で割れにくい
石を原料に高温で焼かれるため薄手でも強度がある。

 

水を吸いにくく清潔
においや汚れが残りにくく日常使いでも安心。

 

電子レンジ・食洗機に対応しやすい
実用性が高く毎日の食卓で扱いやすい素材。

 

軽くて重ねやすい
収納しやすく使うたびのストレスが少ない点も魅力。

 

料理が映える
白磁をはじめ色や形が料理を引き立てる。

 

羊一さん
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つまり、磁器は丈夫で清潔、扱いやすく毎日の食卓に向いた実用性の高い器です。

(3)シンプルで現代的なデザインの特徴

波佐見焼のデザインは、装飾を控えたシンプルさが魅力です。

◎装飾を控えたすっきりとしたデザイン

 

◎白磁を基調とした清潔感のある佇まい

 

◎落ち着いた色使いで料理の色を引き立てる

 

◎和食・洋食・スイーツを選ばず使いやすい

 

◎北欧テイストやナチュラルなインテリアと相性が良い

 

◎主張しすぎず日常の食卓になじむ

羊一さん
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シンプルで癖のないデザインが、現代の暮らしや北欧風のインテリアにも自然に溶け込みます。

3. 波佐見焼が有名になった理由

羊一さん
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波佐見焼が近年広く知られるようになった背景には、暮らしに合う器を求める流れと、それに応える新しい動きがありました。大きなきっかけのひとつが…

(1)新ブランド 「HASAMI」 の登場

新ブランド 「HASAMI」 の登場です。

スタッキングしやすい形やカラフルで現代的なデザインは、従来の焼き物のイメージを刷新し、若い世代を中心に注目を集めました。これをきっかけに、波佐見焼は「伝統工芸」から「ライフスタイルに寄り添う器」へと認識を広げていきます。

(2) 波佐見陶器まつり 

年間30万人以上が訪れる波佐見陶器まつりの存在も、産地に光が当たる要因となりました。手に取りやすい価格帯と豊富な品揃えにより、実際に使う場面を想像しながら器を選べる場として多くの人に親しまれています。

(3)セレクトショップでの展開

ライフスタイルショップやセレクトショップでの展開、雑誌やWebメディアでの紹介を通じて、波佐見焼は日常の器として広く浸透していきました。特別な焼き物ではなく、暮らしの中で自然に使える存在として受け入れられたことがブームを後押ししたと言えるでしょう。

羊一さん
羊一さん

波佐見焼が注目される背景には、こうした流れの中で生まれたメーカーやブランドごとの個性も大きく関わっています。

4. 波佐見焼を象徴する代表的なシリーズ

波佐見焼を代表する存在として知られるのが、白山陶器やHASAMIといったブランド、そして藍色の染付による伝統的な器です。どれも実用性を大切にしながら、時代に合ったデザインを取り入れている点が共通しています。

白山陶器
・実用性と美しさを兼ね備えた、波佐見焼を代表する老舗ブランド
・シンプルで飽きのこないデザインが長く愛されている

HASAMI(ハサミ)
・現代的でカラフルなデザインが特徴
・スタッキングしやすく、若い世代やカジュアルな暮らしに人気

藍色の染付シリーズ
・白磁に藍色で絵付けを施した、伝統的な波佐見焼の定番
・素朴さと上品さを併せ持ち、和洋問わず使いやすい

羊一さん
羊一さん

白山陶器やHASAMIをはじめ、波佐見焼には個性の異なるブランドやシリーズが数多く存在します。
次回の記事では、こうしたメーカーごとの特徴や代表的な器を比較しながら、選び方のポイントを詳しく紹介します。

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5. まとめ

◎ 波佐見焼とは?庶民の暮らしに根付いた磁器の器
▶︎ 約400年の歴史を持ち日常使いの器として発展してきた焼き物。
▶︎ 伊万里・有田の陰で実用性を支えてきた背景が、今の評価につながっている。

 

◎ 磁器ならではの実用性と扱いやすさ
▶︎ 硬くて丈夫、水を吸いにくく清潔に使える。
▶︎ 電子レンジや食洗機に対応しやすく毎日の食卓向き。

 

◎ 現代の暮らしに合うシンプルなデザイン
▶︎ 白磁や染付を中心とした主張しすぎない佇まい。
▶︎ 和洋を問わず使え北欧テイストのインテリアとも好相性。

 

◎ HASAMIのヒットと産地を挙げた盛り上がり
▶︎ 新ブランドの登場により若い世代にも波佐見焼が浸透。
▶︎ 波佐見陶器まつりやショップ展開を通じ産地全体が注目を集めた。

 

◎ これから選ぶ楽しみが広がる器
▶︎ メーカーやシリーズごとに個性があり、選び方も多彩。
▶︎ 次回は、代表的なメーカーと器を比較しながら紹介予定。

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この記事の監修 長谷 有希央

◎安眠インストラクター

◎睡眠&寝具インストラクター

◎健康経営アドバイザー

◎中小企業診断士 の資格を持つ「眠りと健康経営の専門家」です。